ところが、情報革命によって情報が安く、容易に入手できるようになると、そうした日本型システムのメリットが小さくなり、反面、長期的継続関係でビジネス関係が固定化されると、ビジネスチャンスを失うコスト、デメリットのほうが大きくなってしまう。
80年代、世界中から高く評価されていた日本的経営に対して、そうした声がきかれなくなった一番の理由は、単に日本経済がバブル崩壊によって、経済パフォーマンスが悪くなったからというだけではなく、情報革命によって、情報コストの占める役割がビジネスの中で劇的に変化したことに求められる。
これに対応するため、ビジネスモデルを根本的に変えなければならなくなっているのだが、日本の経営者の多くは情報革命の本質が理解できず、自己改革ができないのである。
これが日本的経営の評価を下げているもっとも大きな原因なのである。
ようやく過去の成功体験と訣別しはじめたのではないか。
私はこれから数年の間に、日米の格差は、再逆転とまでいかないにしても、日本が本腰になって情報革命に取り組むことによって、かなりキャッチアップできるのではないか、そして2005年頃までには、その成果が明確な形で姿を現すのではないか、と考える。
いかなる時代でもそうだが、革命的な変化があるときには、新しいコンセプトが必要になるが、そうしたコンセプトやフレームワークを創造する段階にあるときには、アングロ・サクソンの「構想力」がいかんなく発揮される。
アングロ・サクソンは、大きな戦略を構築し、世界をリードするという点では、他の民族にはない「構想力」を持っている。
90年代に、アメリカがデジタル情報革命の牽引力になったのは、規制撤廃や税制改革、不良債権処理などの構造改革が進んでいただけでなく、まさにその時代がコンセプト・メイクを必要とする局面にあったからである。
いまアメリカ企業はそれに懸命に取り組んでいるところだが、おそらく4、5年も経つと、コンセプト・メイクの段階が終わり、デジタル情報革命の方向性がハッキリとみえてくるだろう。
そうなると、いよいよ日本人の出番である。
いったんフレームワークが決められると、その中でよりよいものを仕上げていく能力では日本人は誰にも負けない。
幸か不幸か、これは日本民族の明確な特徴のひとつである。
実際、インターネットというベースを構築したのはアメリカである。
S氏は2000年6月には、O証(O証券取引所)と提携して「N・ジャパン」を立ち上げるほか、毎日のように、新しいビジネスを世界中の企業と手を組んでスタートさせている。
3年後、SBがどうなっているかきわめて興味深い。
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